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教育セミナーのお知らせ | 2014年8月8日 米国タフツ大学よりゲストをお迎えします


弊社の実施するプログラムにてパートナーシップを組んでいるタフツ大学の研究者をお呼びし、STEM教育の最前線をお話しいただくセミナーを開催いたします。ご興味のある教育関係者や事業者、学生の皆さまのお越しをお待ちしております。

 

米国STEM教育の最前線
〜生き方を自分でつくる自信を育てるタフツ大学CEEOの実践報告と体験ワークショップ〜

 

開催の背景

  • プログラミングをはじめとして日本でも科学教育が盛んになりつつありますが、米国オバマ政権下で重点施策として展開されているSTEM(Science, Technology, Engineering, Math)教育は単純に科学技術を学ぶだけでなく、その活動を通して探究心や創造力を育むことを狙いとした包括的な施策として注目されています。なかでもマサチューセッツ州は全米で一番最初にSTEM教育の要素を幼稚園からの指導要領(curriculum framework)に導入した州として知られています。
  • 今回ゲストをお呼びするTufts大学CEEO(Center for Engineering Education and Outreach)は、その中心地ボストンに拠点を構えSTEM教育推進に貢献するための多様な活動をしていますが、その中でも象徴的な実践プログラムがSTOMPと呼ばれるものです。STOMPとは工学系の学生や研究者が学校教員とチームを作ってSTEM分野の新しい教育を幼稚園から高校、大学まで教育機関でスタートさせる画期的なプログラムです。今回の企画はその最前線で活躍する研究者を講師として招き、実践報告と体験ワークショップを通して、日本の教育改革へのヒントを提供しようとするものです。

 

 

セミナーの内容

  • 第1部:プレゼンテーション(90分、英語、通訳付き)
    「大学工学部と教室の連携が米国の理科教育を変える – Tufts大学STOMPプロジェクト実践報告」
  • 第2部:ワークショップ(90分、英語、通訳付き)
    「ロボット・ズー」
    日本企業開発のロボットキットを使ってエンジニアリング・デザインを体感しながら自分の選んだロボットを作ります。動物の動き方や外見的特長をロボットに実現するにはどうすればよいか考えながらロボット製作を楽しみます。ワークショップの最後には参加者全員のロボットを持ち寄ってロボット・ズーをお披露目します!

 

 

開催概要

  • 日時:2014年8月8日(金) 19:00-22:00
  • 場所:東京都 京橋(参加お申込みをされた方に詳細のご案内を差し上げます)
  • 参加者:STEM教育の理論および実施に興味のある教育関係者・事業者、学生
  • 定員:50名
  • 参加費:3500円(一般参加者)

 

招聘CEEOメンバープロフィール

  • Jessica Scolnic

    Jessicaは Tufts大学CEEOのアウトリーチ活動STOMPプログラムのマネージャーをしており工学系の研究成果と学校現場を具体的につないでいくためのプログラムづくり、実践プロジェクトの運営管理全体を統括しています。Jessicaは自身が機械工学を専門としており現在Tufts大学の工学部修士課程に在籍しております。
  • Marya Schnedeker

    MaryaはCEEO内に設置されたMaker Spaceで3Dプリンターなどのテクノロジーを使って小中学生から高校、大学生までを対象とした様々なワークショップの企画開発、運用、指導を担当しています。Maryaは2013年にはインドネシアの学校にもSTEM教育推進のため赴いています。現在はTufts大学工学部の修士課程に籍を置き、Human Factors Engineeringを専攻しています。

 

運営者

  • 主催:ハバタク株式会社、OpenLab設立準備委員会
  • 協力:一般社団法人教育共創研究所
  • 会場提供:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
  • 協賛:株式会社アーテック

「まなび」の変革をかかげるリクルートマーケティングパートナーズ様に素敵なセミナー会場をご提供いただきます。

 

>>参加お申込みはこちらからお願い致します。

 


補足:

Tufts 大学 CEEOとSTOMPプログラムについて

 

Tufts大学は1852年設立、ボストンにキャンパスを置く伝統のある大学です。2013年度の全米大学合格難易度ランキングでは17位に位置する東部の名門大学の1つで特に国際政治大学院であるフレッチャースクール、MITメディアラボの現所長である伊藤氏が学んだ工学部が有名です。その工学部と教育学部が共同で運営する全米でもユニークなセンターがCEEO(Center for Englineering Education and Outreach)です。CEEOは工学や工学的なアプローチ(ものづくりや実験)を幼稚園から大学、社会人教育にまで導入して、いかにすればSTEM系の教育でブレイクスルーを実現することができるかについて研究と教育実践をする場所となっています。そのためCEEOでは理工学系の研究者、技術者と教育系の研究者、教育者が一体となって新しい教育理論を研究したり、最新のデジタル技術を使った教材を開発したり、理論と教材を活用したカリキュラムを作成、教育現場に持ち込んで臨床実践をするなど他の大学や研究機関ではできない活動を展開しています。CEEOはまたボストンという学術研究の中心にいる利を活かしてハーバードやMITの研究者との交流や共同プロジェクトについても積極的に進めています。

 

Tufts大学CEEOではSTEM教育推進に貢献するための多様な活動をしていますが、その中でも象徴的な実践プログラムがSTOMPと呼ばれるものです。STOMPとは工学系の学生や研究者が学校教員とチームを作ってSTEM分野の新しい教育を幼稚園から高校、大学まで教育機関でスタートさせる画期的なプログラムです。現在は主に東海岸ボストン地域の学校を対象としてTufts大学の研究者や学生が中心となって活動をしています。STOMPの活動の場、ボストンがあるマサチューセッツ州は全米で一番最初にScience, Techology, Engineeringを幼稚園からの指導要領(curriculum framework)に導入した州として有名です。マサチューセッツ州は全米の中でも特に学校教育の水準が高い州としても知られていて、国際学力調査の結果を見ても全米のスコアを押し上げる牽引役となっています。教育先端州であるマサチューセッツ州でさらにSTEM教育を推進していこうとするのがSTOMPです。

 

米国では10年以上も前からSTEM分野での優れた人材を大量に生み出すことを国策として取り組んでいますがその最大のネックは教員の確保です。基礎的なSTEM知識や指導技術を持つだけではなく、最新のサイエンス知識やテクノロジーに精通して、生徒が興味を持って取り組めるような体験的な授業をデザインできる人材を育てることは容易ではありません。STOMPはその解決法の1つといえます。学校教員と工学系、特にものづくりの体験を持つ学生を学校現場に送り出して教員とペア、チームを作って最新の知見と技術を使ったSTEM授業を毎年のようにコンテンツ更新しながら継続していく。このことは学校教員だけで実現することはたいへん困難なことです。STOMPに関わる学生や研究者にとっても自分の研究内容をいかに専門以外の人々(教員)や子どもたちに伝えていくかということを実戦する機械としてSTOMPは他では得ることのできない経験を与えています。STOMPは学校、教員、研究者、学生、生徒などすべてのステークホルダーにとってのメリットをもたらすことのできる素晴らしいSTEM教育推進ソリューションです。

 

STOMPモデルを米国の他の地域や世界に広げていくことがTufts大学CEEOの次のミッションとなっています。今回の2名のリサーチメンバーの来日の目的はまさにここにあります。