「出る杭は打たれる」という言葉・風潮を変えたい!と思いながら日々活動をする中で、
今年の5月、MITメディアラボ副所長 石井裕氏のお話にビビッときました。
「出すぎた杭は打たれない」
ただし、中途半端に出るのではなくて、徹底的に出る。
そのために重要なのは、以下のようなマインドセット。
・当初誰にも相手にしてもらえない「屈辱感」を、人より何倍も努力するエネルギーにする
・目の前の面白い素材やアイデアに即、食らいつく「飢餓感」
・真にクリエイティブなことを探究する道中で、周りに理解してもらえない「孤高感」
自身のMITでの実体験を元に語られるこの言葉は、かなりのパワーをもって伝わってきました。
こんな言葉をヒントに、「打たれないだけでは満足しない!」との想いも込めて、
「出る杭はハバタク」
というメッセージをことあるごとに発信しまくってきました。
時にはスピーチの中で、時には乾杯の発声に。。
今年一年、本当に多彩な「出る杭」の方々にお会いすることができました。
(本人は「出る杭」とは思っていないかもしれませんが…)
・「カネなし、コネなし、海外生活経験なし」でベトナムに飛び込む
・高校を卒業してすぐに大学に行かず、学費をもらう代わりに世界一周経営者めぐりの旅へ
・大企業を辞めてノマドな生活・仕事の仕方を実践
・震災後すぐに現地に移り住み、現地の人びとと密接に関わりながら復興に向けて活動
・始めて行った新興国から帰国後1-2週間で現地向けのWebサービスをリリース
etc…
と、まだまだ数え上げればきりがないほどの刺激的な人びとに出会いました。
6月開催の「ギャップイヤー」シンポジウムも、出る杭な生き方が許容・奨励される
社会に向けた起爆剤となるべく動き出しました。
「出る杭元年」と言っても過言ではないほどの一年でした。
前述の「屈辱感」「飢餓感」「孤高感」とあると、”出る杭な生き方はつらいこと”、
と見えてしまうかもしれませんが、実際には、「自ら選び」「好きなこと」をやっているのでものすごく楽しかったりする。
僕自身も、世間一般的には合理的とは必ずしも言い難い活動を全力で進めたりもしていますが、
その過程自体が非常に楽しく、より面白い未来に繋がる可能性にワクワクしたりしています。
そして、”出る杭はリスクが高い”というのも一概には言えないのだと思います。
変化の激しい時代においては、既存のルールが死ぬまで続くとは限らないので、
「出ない杭」「打たれた杭」のままでいることがリスクになる、という可能性も往々にしてあります。
少なくとも、自分で考え、自分の意思で判断した道であれば、
予測できない未来がやってきても後悔はそんなにない、とは言えそうです。
その時点で再度、自分で考え、自分の意思で判断していくことになるのだと思います。
そんな出る杭が1.2億人、ないしは70億人揃うことで面を形成していく。
出る杭がそれぞれの「探究」を持ち寄って「共創」することで、個々人と世界がより良くなっていく。
これは、社名のハバタクに込めている、
“have a Takt”=「自らの人生の指揮棒(タクト)をとる」
と同義の世界観です。
そんな「出る杭がハバタク」世界を創れると信じ、世代も国境も越えて、来年もクレイジーに進んでいこうと思っています。
本年は誠にありがとうございました!
丑田俊輔