NATOと呼ばれるニッポンジン


シンチャオ!ハバタク小原です。
年がら年中暑いベトナムですが、真夏の日本と比べると、朝夕は意外に涼しく、過ごしやすいものです。


今、世界は急激に繋がりを強め、フラットになっています。

これまでは繋がり得なかった一つ一つのシンプルな現象・出来事も、相互に絡み合い影響を及ぼしあうことで、予想もつかないダイナミズムを持ちます。

ハバタクは和僑プロジェクトを通じて、この複雑で予想のつかない(でもだからこそ面白い!)、これからの時代を担うリーダー=和僑の育成を目指しています。
もちろん、我々自身も和僑たるべく日々精進あるのみです。

さて、和僑として世界に飛び出していくためには何が必要でしょうか?
過去のエントリでハバタクが考える和僑像について触れました。→「僕ら、C世代の和僑

ここ最近、ミャンマーを中心とするメコン圏を周るうちに、もっとシンプルで、最も重要なのではと思える和僑の行動原則について考えるようになりました。

白雲たなびくミャンマーの空

ニッポンはすごい、はもう古い!?

僕はベトナムに拠点を置き、タイ、ミャンマー、カンボジア、ラオスなどを巡り、各国のイノベータ達と顔の見える関係を少しずつ築いています。

これらの国を訪れ、現地の人々と話していると、「日本の技術は素晴らしい」、「我が国の発展に貢献してくれた日本には感謝している」と言った言葉を頂くことが多々あります。

日本は各国に多額の資金援助を投じてきました。そして、高品質な日本製品への人々の憧れは未だに根強くあります。現地の人々と話すたびに、親日的な人々が多いことを実感すると共に、その関係を築き上げてきた先人たちに敬服するばかりです。

しかし、そんな日本へのイメージが変わりつつあります。
先日ミャンマーの某銀行の所長を訪ねた際に伺った話に衝撃を受けました。

所長:「最近、日本人が何て呼ばれているか知ってる?」

私:なんでしょうか?

所長:「”NATO(ナトー)”だよ。日本人はNATOだ、と言われてるんだ。」

私:なとー??

北大西洋条約機構でも、日本人のソウルフード納豆でもありません。

では、NATOとは・・・?

No Action, Talk Only.
(話すばかりで、行動しない)

・・・ぐぬぬ・・・

言葉になりませんでした。

民主化を進めるミャンマーは、長らく続いた米欧による経済制裁の緩和を受け、新たな生産拠点としてあるいは次なる消費市場としての魅力に投資家・起業家が押し寄せ、空前のミャンマーブームとなっています。。

そんなミャンマーに視察に訪れる企業・人の数は日本が群を抜いているそうです。
所長の所にも連日、多くの人々が訪れるとのこと。

しかし、残念ながら「ニッポンジンはNATOだ。」というのです。

あるミャンマー人はこう言っていました。

『日本から来た人々のために折角時間を作っても、その後ビジネスが動き出す事はほとんどない。
「社に持ち帰って検討します」と言ったきり帰ってこない。入れ替わり立ち代わり色んな役職の人が視察に訪れるけれど、結局誰も決断しない・・。
そうこうしているうちに、中国や韓国が視察に訪れ、その場で決断、即実行。』

日本人は相手にされなくなってきているのです。

何しろ、スピード感が全然違います。
更に、日本が誇ってきた技術も勤勉でしたたかな他国にすぐに奪われてしまいます。

建設ラッシュのミャンマー(首都ネピドー)

はっきり言ってとても悔しいです。

日本の外に出れば出るほど、日本人であることを強く意識します。
NATOと揶揄されて黙ってはおれません。

NATOと呼ばれないために

視察に訪れるNATOな人々の傾向として、今流行りらしいから、とりあえず視察、いつかのためになんとなく視察という方が多いと思います。

なぜ・今・そこに行くのか?
自社の成長戦略の中で、視察先はどう位置付けられているのか?
何がクリアになればアクションを取れるのか?何を確認しに行くのか?
・・・

こういった問いに明確に答えられるようになっていて初めて、現地での情報収集は意味を持ち、無駄な時間を省いて、適切な判断が出来るのでは、と思います。

当たり前のように聞こえますが、現実問題として日本企業の多くがとりあえず視察になってしまっているようです。

日々、めまぐるしく変わる競争環境において、スピード感をもって各国と伍していくために、このNATO体質から脱却していきたいものです。

さて、この忸怩たる思いから至った和僑に必要な行動原則は・・・

とにかく一にも二にも、「Action Takerであること」 これに尽きます。

前述の通り、とりあえず・なんとなくのアクションは時に逆効果だと思います。

しかし、どんなに立派な事業戦略を立てたところで、最初の一歩を踏み出さないと、話になりません。
留学の計画だけを立てても、ボーダーを越えた共創体験は向こうからやってきてはくれません。

まず、自らアクションを起こす。

アクションを起こすことのできるAction Takerであること。

これが和僑には絶対的に必要だと強く思います。

NATOではなく、

Take Action, NExcuse.

これでいきましょう。

もう二度とNATOなんて呼ばれないように。。

最後に某有名予備校の先生のお言葉を。

「じゃあいつやるか?今でしょ」

というわけで、最初のアクションを取りたくなった方、一緒にミャンマー行きませんか??
”とりあえず視察”ではない、Action Takerのためのミャンマー視察こちら

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