3月16日から2日間、南ベトナムで高校生の国際科学技術コンテストが開かれた。生活に苦しむ故郷の両親の為に、新たな科学技術を取り入れようと動いた学生達に人々の関心が集まっている。
ビンディン省2校の学生は、最新のトウモロコシ脱穀機を開発した。学生は、
「この地区でのトウモロコシ栽培は非常に盛んです。しかし使用されている脱穀機は型が古く、結局ほぼ手作業で行われていた為、新たな脱穀機開発に踏み出しました。」と述べた。彼らが開発したものは脱穀効率が大幅に向上し、また燃料となる痛んだ粒を正確に選別する事が可能だ。
また、カマウ省2校の学生は、太陽光発電による海水淡水化装置を開発した。学生たちは製作の過程で負った傷だらけの手を見せながら、このプロジェクトの発端についてこう話す。「カマウ省はベトナム最南端に位置し、乾期には深刻な水不足に陥ります。海水を淡水化させる装置を製作することにより、少しでもこの地区の人々の助けになればと思いました。」この装置は、アルカリイオン整水器や浄水器としても使用が可能だ。
これ以外にも、306名の生徒が自分達の故郷の支援・活性化の為に180もの科学技術プロジェクトを公開した。
ベトナムオフィス・Hanhより
この記事を通して、学生がいかに故郷を愛し、気にかけているか分かりました。人助けのため科学に情熱を向ける彼らの姿勢に感動しましたし、今後ベトナムの科学技術の発展にも期待が持てます。
ISI(科学情報統計研究所)によると、ベトナムはサイエンス分野の雑誌発行部数が特に少ない国とのこと。96年から2011年の15年間で、13,172冊しか発行されていません。ちなみにタイでは69,637冊、マレーシアでは75,530冊、シンガポールでは126,881冊となっています。今後このような大会がさらに増え、科学技術に興味を持つ若者が増えると良いですね。
本ニュースはベトナムの地元紙tuoi treのトップ記事を参照しています。
http://tuoitre.vn/tin/nhip-song-tre/20150318/yeu-khoa-hoc-tu-nhung-nhoc-nhan/721925.html